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日本のパトカー


パトロールカー(patrol car)とは、一般に警ら(受け持ち地区内をまわること)や巡回(決まった場所に警戒を兼ねて行くこと)と事故などへの出動を目的とした車両を指す。

警察におけるパトロールカーは、緊急自動車指定を受けた警察の車両であり、パトカーと略される。
パトロールカーは、大きく白黒パトカー(一般に見ることのできるパトカー)と覆面パトカーに大別される。
 よく見かけるパトカーは、消防車や救急車と違い「機動警ら(地域警察)」という運用であり。警察署などの庁舎で待機ではなく、常に街中にいて犯罪・事故の未然防止と110番通報時に現場へすばやく臨場をすることに備えている。また「交通警察(交通機動隊・高速道路交通警察隊)」や「刑事警察(機動捜査隊)」でも街中で取締や警戒を行うだけではなく、街中から現場へすばやく臨場することもまた運用目的である。

白黒パトカー


制服警官が乗務するパトカーで警察署の地域課機動警ら係や、交通課自動車警ら隊高速隊などに配置され、正式には、交通取締用の車両を「交通取締用四輪車(交通取締用無線自動車)」、主にパトロール用の物を「無線警ら車(警ら用無線自動車)」という。 これは警察において最も多い型のパトカーで、日本の警察では主に地域警察、交通警察の警邏活動と刑事警察における捜査活動において使用される。刑事捜査における尾行の際、被疑者への警察の存在を秘匿する(密行と称する)必要があるので覆面パトカーを使うが、それ以外の場合は、むしろ警察車両であることを前面に押し出しわかりやすく白黒パトカーで捜査や取締を行う。
車両のデザインについて、警察庁では「車体を白黒色に塗り上部及び前面に赤色警光灯と拡声器を備え、横部に都道府県名を表記する」という指針がある。1950年(昭和25年)に登場したパトロールカー(当時は移動警察車と呼ばれた)の塗装は白色一色であった。1955年(昭和30年)、当時ほとんどが白色一色であった一般車と区別するため(朝日新聞「しつもん!ドラえもん」より)、米国のパトロールカーを参考にして、未舗装道路が多かった当時の道路事情を考慮して下半分を汚れの目立たない黒塗装のデザインにした。しかし細かな規定はなく、各都道府県警により塗り分け方や警光灯の形状などが微妙に異なっている。文字表記は道府県によって「○○県(府)警」(例・大阪府警)と「○○県(北海道)警察」(例・神奈川県警察)に分かれている。香川県警察では以前は「香川県警」だったが、近年導入された車両では「香川県警察」に変更されている。字体についても様々であるが石川県警のように明朝体からゴシック体に変更された地域もある。青森県警は、フロントドア下側に白抜きで白鳥のイラストが描かれている。大分県警は、以前はアメリカの車両のように赤色と青色の混合の警光灯を装備していた。  パトカーは警察の証として回転灯やサイレンを装備しているのではなく、回転灯・サイレンは道路運送車両法の緊急通行車両の緊急通行装備としてある。緊急通行の装備が警光灯たる回転灯とサイレンである。そのため緊急通行する必要(事件、事故の出動・交通取り締まり)のある自動車として緊急通行の装備を搭載している外観であり、デザインなどのオリジナルティを出した自動車とかではない。 ほとんどのパトカーは、各自動車メーカーに「パトロールカー」「パトカー」というグレードが市販モデルと別に存在しており、一般車並みのカタログもある。このカタログは警察関係者以外は請求・閲覧できないが、独自のルートで入手するパトカーファンもいる。

パトカーの主要装備


・助手席の足元には、モーターサイレンの吹鳴スイッチペダルがある。(これは警ら用無線自動車の助手席に乗車する警察官の係であり。助手席に座る警察官は通信員となり、警察無線操作と事故防止への拡声器から他車両などへの注意・モーターサイレンでの広範囲の注意音としてなどの担当務を行う。 モーターサイレンは拡声器や電子サイレンと別回路であり、とっさ時の緊急回避に適用するからである)

車内 車内 赤色灯を上昇させたパトカー

トランクに積まれている主な用具


※パトライト昇降機構非装備のパトカーでは、トランク蓋内側に回転灯を左右に一つずつ装備している車両もある(点滅するLED警光灯の場合もある)。  その他、パトカー乗務時に警察官は所轄地域の住宅地図や道路地図、クリップボード、ノート、筆記用具、デジタルカメラ・ビデオカメラ(いずれも違反車や事件・事故現場の証拠写真・映像撮影用)、メモ用紙、携帯無線機(他の警察車両・警察官や所轄警察署との連絡用)等を携行する。

パトカー図鑑

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